【高校入試】 2010年高校入試概況

神奈川県公立高校

全般 

2010年3月神奈川県公立中学卒業予定者数は68,679人、前年比3,304人増。これに対し全日制公立高校の当初募集人員は41,836人、前年比1,757人の増。また、受検者数は前期42,792人、後期31,671人。合格者数は前期19,722人、後期22,387人、合計42,109人と当初募集人員より273人多く合格。公立高校入試全体としての「募集人員:志願者数」の関係に大きな変化はありませんでした。しかし、前期選抜・後期選抜、あるいは地域別、個々の高校別に見ていくと、ここ数年で大きく変わった公立高校入試制度の影響がはっきり見て取れます。

旧学区内の高校への志願率が年々低下 

2005年度入試より学区が撤廃されたことにより、旧学区内の高校を志願する生徒の比率が年々下がっています。特に横浜西部・南部エリアでは、旧学区内高校への志願率が既に40%台・30台%台となっているのを始め、学区撤廃後も例外的に90%台を維持していた横須賀・三浦エリアでも80%台半ばまで徐々に志願率を下げ、志願校のエリア拡大を印象づけています。

前期選抜 の競争率は下降傾向 

前期選抜(全日制課程)の平均競争率は、2004年度の2.73倍をピークにそれ以降2.57倍、2.40倍、2.29倍、2.20倍2.19倍そして今年度2.17倍へと下降傾向が続いています。但し、倍率の低下がそのまま難度の低下につながっているわけではありません。これは前期選抜の合否が内申点に大きく影響を受けるため、内申点を見て初めから前期選抜受検を避け、後期選抜に的を絞る生徒が年々増加していることを示しています。

後期選抜上位校は激戦 

後期選抜(全日制課程)の平均競争率は1.41倍。この数字は4人の受検生の内、合格出来るのは3人ということ。一見大した倍率に見えないものの、受検機会の限られた高校入試においては、極めて厳しい数字であることをまず理解しておくことが必要です。さらに2007年5月県教育委員会より学力向上進学重点校に指定された横浜翠嵐・柏陽・多摩等では、それぞれ2.14、1.62、1.45倍とかなりの激戦になっています。いずれも独自入試実施校であり、独自入試という関門も敢えて避けず、将来の大学進学を視野に高い目標を持ち、果敢に挑戦する生徒たちが多数いることを示しています。

上位校では学力検査重視の傾向 

上位校の多くは、内申と学力検査の比率を従来の6:4から4:6にするとともに、二次選考では「学力検査の結果による選考」とし、「学力検査重視」の傾向を明確にしています。このため、内申は良かったけれど学力検査で結果を出せなかったことで不合格というケースも多く、内申さえあれば何とかなる、という状況ではなくなってきています。特に独自入試校では、例えば数学の合格者平均点が22.7(横浜翠嵐)24.0(光陵)23.6(柏陽)26.4(多摩)等々となっており、全県共通問題とは質的に異なる問題であることが分かります。かなりの事前準備が必要なことは言うまでもありません。

 

神奈川県内私立高校

全般 

各高校とも少子化にともない生徒数の確保をめざし、大学進学に向けた体制作りの強化を中心に他校との差別化をはかるため、毎年さまざまな改革を打ち出しています。今年度も以下のような動きがありました。

 

目立つ合格基準値の変更 

内申による合格基準値をアップしたのは横浜創英、橘学苑、横浜(特性)、横須賀学院(推薦)等。逆に基準値を緩和したのが神奈川学園、中央大学横浜山手、麻布大淵野辺等。それぞれ前年の応募状況を見ながら、優秀な生徒を1人でも多く集めようと工夫している様子が窺えます。

 

定員削減の高校

鶴見大学附属、横浜、横浜国際女学院翠陵、横須賀学院、鎌倉女子大等の高校が定員を削減。いずれも中学部を持ち,中学に比重を移そうという動きです。

 

その他

昨年の鎌倉学園に続き,藤嶺学園藤沢が書類選考方式を導入。北鎌倉女子では特待生制度を拡充。中央大学附属となる旧「横浜山手女子」は今年度より「中央大学横浜山手」に校名を変更。